ぢゅんのblog

ギター機材、音作りtips、DTMについて

配信ライブのススメ (出演者側向け)

先日の配信ライブ、オンタイムでご視聴いただいたみなさま、

ありがとうございました!


たくさんの人に視聴してもらえてうれしかったです。

回線状態によって、途中でプツプツ途切れたり、止まっちゃったりした方も多かったようで、再配信希望が多数寄せられたため、急遽年末までアーカイブ公開となりました。お時間ある方はぜひ見ていってくださいませ。

www.youtube.com

さて、配信ライブという新しい発信が一般バンドマンにも少しずつ広がってきています。
私は今年3回も配信に関わることができたので、やってみてわかったことなどをツラツラと書いてみます。

 

 

■無観客であること
ステージに立つ人間にとって、目の前の客席からのフィードバックがないことがどれくらいパフォーマンスに影響するか。


個人的には、あまり大きな悪影響はありませんでした。


a la foretは特にフロント5人ががっちりハモってるし、終始踊っているしで、
お客さんの目線はほとんどボーカルに向けられているわけで。
私の性格的に裏方志向というか、ステージ上でも「全体の中の部品として機能したい」と思っている自分は冷静でいられる無観客のほうがむしろパフォーマンスが上がるみたい。

 

アコースティックデュオ「スズノオト」で9月に配信ライブやったときは、自分も歌ったので立場的にはフロントマンだったんですが、このときも不思議と「人に見せている」という自意識さえあればカメラの向こうに人がいるという気持ちになれました。

 

本番中のメンタリティはいつものライブと変わりがなかったです。

 

コロナ禍の現状では、人がたくさん集まるというだけで、主催者側が気にしなければならない事柄が多すぎます。

コロナ対策を出演者とスタッフだけに絞り込める、というのは主催者心理としては非常に負担が減るのではないかと思います。

 

観客有無で全然違うのは、本番終わった直後ですね。

ステージ降りてすぐにお客さんと交流できるというのは、本当に演者にはうれしいものでして・・・
目の前で見てくれるお客様は何にも代えがたい存在なのだ、と改めて強く思った次第です。

  


■収録時の音についての対策
配信ライブは生ライブの醍醐味である、その場の音量とか音圧とか人がいっぱいいる雰囲気とか振動とかで、うまーくマスキングされている部分が可視化されてしまいます。
配信される音はいわゆるライン録音(PA卓に来ている音そのまんま)となっているので、一つ一つの音がかなりクリアになってしまい、細かなミスやズレもお客さんにバレてしまいます。
また、視聴者側がものすごく冷静な状態・環境で視聴することになるので、
演奏力が足りないバンドは厳しい状態になってしまうかもしれません。

 

今回のDCTVが無観客で収録、配信となった時点で、「このままではヤバイ」と認識していたため、すぐに対策しました。


それは、

「リハをマルチトラックでレコーディングする」

です。


演奏そのものは一発勝負ですが、音は各パートごとにバラバラのトラックに録音し、
家でそれらをミックスした音源をメンバーに配りました。

 

これはa la foretには特に効果テキメンでした。


ボーカル5人、アレンジも複雑・音数も多い、曲によってはなかなかの爆音
と、普通のエアー録音では細部まで聞き取ることはできなかったのです。

 

クリアに録れたマルチトラック音源によってメンバーそれぞれが正確に現状認識をすることが可能になりました。
そして各個人がそれぞれ課題を解決した状態でリハに集った結果、グっと音のクオリティが上がり、ダンスやフォーメーション、何を合図にするか、などステージングに関する練習に時間を多く割くことができるようになったのです。

 

これに関しては、録音機材とミックスのノウハウ(とやる気)を持っているメンバーが必要なので、万人に勧められる方法ではないのですが、やれるならばやったほうが確実に良い、と言えます。
(直接の知り合いであれば、お手伝いしますよ)

 

■ライブハウスの配信対応について
当初はライブハウス側もノウハウや機材がなく、右往左往していたようにも見えますが、箱によっては、だいぶこなれてきた感があります。
HD画質のカメラ(複数台)やビデオスイッチャー、配信ソフトの操作や配信アカウントの用意、WEBチケット販売方法の整備など、かなり手厚い環境が箱側から提供されつつあります。

撮影体制としては固定カメラ2~3台くらい、さらにもう1台はカメラマンが手持ちで動きのある画を撮影してくれるパターンが多い模様。

 

今回のZirco Tokyoさんでは下記のスタッフ体制で対応してくれました。

・PA

・手持ちカメラマン

・ビデオスイッチャー

・照明

 

また、無観客であるということが、撮影には有利に働く要素があります。
それは、客席スペースを縦横無尽にカメラマンが自由に動き回れる という点。
これにより、非常に躍動感のある「映える」動画が撮影可能になります。
(集客する場合は、せいぜい客席後方からズーム・左右に少しパンするくらいの範囲にとどまります)

 

「無観客配信プラン」の料金体系を用意してあったりしますので、一度各ライブハウスのHPを見直してみてはいかがでしょうか。

 

当然コロナ対策(換気・出入りする人全員の手指消毒等)も非常にきめ細かく対応してもらえます。

 

■結論
配信ライブ、バンドマンは早くやってみたほうがいいです。
コンテンツのパワーさえあれば、収益化もできるはず。

個人的には、配信ライブ、オススメです!